熱海梅園のすぐ近くにある、丹那トンネル殉職者慰霊碑。
正直、観光名所というわけでもないのですが、熱海の歴史に触れたい方は梅園に寄った際にちょっと足を延ばしてみてください。
熱海梅園のすぐ近くと言っても、ちゃんと見てないと通り過ぎてしまうくらいの場所です。
なんと言いますか、月極駐車場に入る脇道なんです。
施設というよりは「碑」です。
これが慰霊碑を斜めから見た写真。
中央部分を正面から撮った写真です。
銘板に殉職者の方の名前が彫ってあるのですが、韓国の方と思われるお名前も彫ってありました。
全部で67名もいらっしゃいます(重軽傷者は600人以上)。
この丹那トンネルは当時の日本国内最長クラスでかなりの難工事だったようですね。
1918年着工なので100年以上前。しかも当時は「手掘り」です。
総延長は7,804m。東海道新幹線を使っている人は、みんなこの恩恵を受けているのですよね。
トンネル自体の話はちょっと置いておいて、慰霊碑のある場所には階段で上に登れるところがあります。
そこに小さな「丹那神社」と「救命石」というのがあります。
ここもこじんまりとした佇まいでした。
そして、こちらが救命石。
ちょっとでも由来が読めるよう、大きめの写真にしました。
簡単に書きますと、
この石が引っかかってしまって取り除こうと作業したところに大崩落が起きて坑内の奥に作業員が閉じ込められたのですが、この石を取り除く作業をしていなかったらちょうど大崩落の直下にいたいたため全員埋没してたのを免れた
という内容です。
ドラマティックなのですが、それ以上にドラマティックなのは『その石』が大事に保存されて今でも祀られているということだと思います。
実は丹那トンネル開通工事には他にもドラマティックな展開や大事件がいろいろあるので、興味を持たれた方はぜひ調べてみてくださいな。
私もなんとなく「あれ、あんなとこに何かあるな」と思って何の気なしに立ち寄っただけなのですが、調べれば調べるほど慰霊碑の意義とそのありがたさが身に染みてきました。
次に梅園に行くときも必ず立ち寄るので、その時はお花のひとつも持っていこうかと思います。
※丹那神社から撮った写真。写ってるのは相方です。